旅立ち
先週の金曜日の夜、弟から港町のお父さん(叔父)が倒れ病院に運ばれたが危ないと電話があった。
ええっ? 二ヶ月前姪の結婚式の夜、皆と一緒に食事をしたばかりなのに・・・突然で腑に落ちない。
84歳とは云え、漁師で鍛えた頑健な体格、くりくりした大きな目、てかてか光ったひろい額、何時もニコニコ笑顔の叔父の姿が私の頭の中でくるくる駆け巡った。 むしろ、連れ合いの叔母の方が持病もあり、弱々しく大丈夫なのかと心配していたが、その叔母の身の回りの世話を叔父がしていたと聞いていた。
その日も叔父は普段どおり、家族と話をしていたという。 午後に突然胸が痛いと訴え、病院に運ばれた時はすでに昏睡状態だったという。 叔父はその深夜に亡くなった。 母の一番末の弟だった。
7人兄妹だった母の兄妹も次々と亡くなり、残るは100歳近い明治生まれの叔母一人になった。 その叔母も今では病院暮らしである。 叔父、叔母ひとりひとりに幼い頃の思い出があり、いろいろお世話になった。
時間の経過の速さをしみじみ感じ、旅立ちに備え己の旅支度もそろそろ考えた方がよいと思った。
叔父は患って寝付くことも無く誰にも迷惑をかけず、あっと言うまに消えてしまった。 残された叔母のこれからが心配だが、叔父のような旅立ちは理想的だ。
眠りについた叔父の顔は、この世での役目を全うした安らかな顔だった。
合掌
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ピーコさん、ありがとうございます。
年を重ねると悲しいことも多くなりますね。
田舎の昔のひとたちは、みんな優しいのですよ。
信心深く、純なのです。
叔父もそんな人でした。
お坊さんもお経を読みながら嗚咽を上げていました。(お坊さんが涙を流されたのを始めて見ました)
叔父の人柄がうかがわれます。
もし、叔父の気懸かりなことがあったとすれば、やはり、後に残す連れ合いの叔母のことでしょうね。
叔母のことはみんなで見守ってあげたいと思っています。
投稿: ぴえろ | 2008年5月16日 (金) 19時11分
叔父様のご冥福を心よりお祈りいたします。
寂しいですね・・・
大切な方が亡くなっていかれるのを見るのは、本当につらいことだと思います。
でも、でも、叔父様の旅立ちは本当に、すごいなあと思います。ご自分のするべきことを全うされて、静かにいってしまわれたなんて・・・・
投稿: ピーコ | 2008年5月16日 (金) 07時10分
hal-3さん、こんばんわ!
叔父、叔母、みんな亡くなり本当に寂しいです。
お世話になった人達だったので尚更心に残ります。
みんな、優しい人でした。
母たちの世代は終わり、世代交代を実感しています。
投稿: ぴえろ | 2008年5月15日 (木) 23時42分
私も年々そういう類いの話しが増えて来ます。
先日、東京に住んでいる叔母のご主人が亡くなったのですが、一人残された叔母の身を案じると、もう年も年なので今さら親(私にとってのおばーちゃん)のない実家に戻ることもできないし、かといって大都会東京で年老いていくのもきついだろうし、、、、
心配です。
小さい頃可愛がってくれた叔父さん叔母さん、気にかかりますよね。
投稿: hal-3 | 2008年5月15日 (木) 20時18分